「マタニテイーからの子育て」 ハートフル情報

あかちゃんがお腹の中にいるときから、ぜひ知っておいてもらいたいことがあります。乳房哺育は、哺乳瓶哺育と比較しますと色々な面で利点があります。日本母乳の会ホームページを参考にして下さい。



でも、母乳の出ない、または、事情があって母乳を飲ませることが出来ないお母さんたちは、乳首の選択に注意して下さい。可能な限り乳房に近い乳首を選んで下さいね。乳房をしごく行為を、哺乳ビン乳首で、できるだけ再現するのです。【吸引型の乳首】ではなくて、【咬合型の乳首】で、なおかつ、哺乳瓶を逆さにした時に、先から出てこないものならベストです。詳しくはご相談下さい。どうしてこの選択が大切なのでしょうか?

それは、乳房をしごく運動をする乳房哺育のあかちゃんと、哺乳瓶哺育の場合とでは、将来の【くちびるの力】に影響してきます。

通常私達は、無意識の状態ではくちびるを閉じてますが、くちびるの力が弱ければ、ポカンと開いたままになってしまいます。口呼吸の状態です。最近そういう子が増えてきました。歯は、くちびると舌との丁度いい、力関係でいう"バランスのとれた位置"に並びます。でも開いたままの状態ですと、舌の力が優位になり出っ歯になってしまうことも多々あります。口呼吸には上記の歯列不整の他にも、以下のような色んな問題が指摘されております。

ある学術研究によると、この時期にしっかり吸啜行為を継続した赤ちゃんには、睡眠時にもしっかりと口を閉じ、鼻呼吸をする子どもが多いと報告されております。

最近では、【くちびるの力】と【乳幼児期の"アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患"や"小児喘息"】・【幼児期学童期の、食事時に食べ物の飲み込みが上手に出来ないで、いつまでも食べ物を喉の方に飲み込めない、いわゆる「食事の遅い子」】との関連性も報告されております。



母乳哺育 Nature is the best
この吸啜行為が正常な子供の発育に重要なのです。
それは
1) 顔面神経支配筋肉の発育に重要な条件です
2) 脳組織の成長にも重要な条件です。
3) 何より母乳には将来の免疫力をつかさどる分泌型免疫グロブリンAが含まれているのです。これは、『気道壁』『腸管壁』に多く吸着するといわれます。



哺乳瓶哺育
お口の周囲の筋肉群に対して十分な発育トレーニングになっているのか、そして、将来の口呼吸が心配です。乳房をしごく行為を、哺乳ビン乳首で、できるだけ再現できるような乳首がBESTです。

『パタカラ』(トップページの口臭治療をクリック)の開発者の秋廣良昭先生と共同研究しました乳首『パタカラ つぐみちゃん』(秋廣良昭先生開発)・・・はじめ、色々と御紹介致します。御相談下さい。
『パタカラ つぐみちゃん』



どうして最近のお母さんたちは母乳を飲ませなくなったのでしょうか?
飲んだ量を知りたい〔昨日と比べどうか〕
他の子との体重比較(体重増加が成長の目安となる傾向がある)
ミルクとの比較
哺乳瓶哺育は時・所を選ばなくて良い便利さが魅力
母乳の吸啜行為そのものが、その後の子供の成長発育要因としていかに大切な運動であるかを知らない
母乳哺乳のトラブルに際、容易にあきらめて哺乳瓶哺育に切り替えてしまうケースが多い
小児期からでも遅くはありません。
当医院では、『口唇閉鎖力測定器』(くちびるの閉じる力を測定できる機械)で検査をして、客観的なデータを用いて説明をしております。測定時の痛みは、くちびるを閉じるだけですので全くありません。




(以下論文転記)
縦軸は「くちびるの力」です。発育期に口唇の力をつけておけば、その後下降するカーブが緩やかになることがわかっております。急に背が高くなる思春期成長(男児13〜14歳、女児12〜13歳)の約1年後、成長の最後の仕上げとして口唇の力が強くなるものと思われます(図1)。

   幼稚園児・保育園児(3歳〜5歳)における口唇閉鎖力の評価
秋廣良昭(東京都開業)他
・幼稚園児・保育園児287名を口唇力測定器を用いて測定しました。

・3〜5歳児すべてにおいて、口唇力が弱い園児には睡眠時の「口呼吸」が多く認められ、起床時に口やのどの不快症状が見られた。「アデノイド」や「アトピー」がみられる園児は平均口唇閉鎖力が弱く、睡眠時の「口呼吸」がそれらの発症を促している可能性が高いと考えられます。

・乳児期に人工乳や哺乳瓶による栄養補給に頼るため、急啜運動が不足し、口唇閉鎖力が育たないままでいる幼児が多いと考えられます。

 今回の調査結果から、予想した以上に口唇閉鎖力が弱い園児が多く、睡眠時の「口呼吸」が原因と思われる健康上の問題を抱えていることが判明しました。


   若年者(12歳〜22歳)における口唇閉鎖力の評価
秋廣良昭(東京都開業)他
・標準的な口唇閉鎖力は男性で13〜15N、女性で10〜12N前後とみられます。

・「口呼吸」「咽頭炎」「アトピー性皮膚炎」等の自覚症状を持つ者は健康者群に比べ口唇閉鎖力が低いことがわかり、口唇閉鎖力が口腔内の健康度を測る指標の1つになる可能性があることがわかった(図1、図2)。

・口唇閉鎖力の成長は14〜15歳で上限に達するものと考えられる。




【くちびるの力】に問題がある場合には、家庭でも簡単にできる『くちびるの訓練法』があります。
この本に詳しく書かれております。ぜひ御覧になって下さい。


●「抜かない歯医者さんの矯正の話」

   鈴木設矢著・弘文堂 1800円
   (お問い合わせ 03-3294-4801)

本の画像をクリックするとると注文できます。


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